クリスマスが近づく中、アメリカへの「クリスマスプレゼント」を公言している北朝鮮の出方が気になるよ。北の数ヶ所で見られる様子から推測できるのは、日本列島越えのICBMの発射だよ。それがそのまま、アメリカや日本を攻撃するものとは思えないけど、なにせならず者独裁国家の北朝鮮がやることだからね、その可能性がないとは言えないよな。攻撃でなかったとしても、それは明らかな国連決議違反ではあるわけで、制裁を解除しようとしないアメリカや日本に対する「恐喝」であることはまちがいないのよね。アメリカは軍事オプションもちらつかせはじめたけど、果たしてどう出るか。引用は朝鮮日報(2019/12/19)ね。

「2017年の軍事オプション、ほこり払って準備」…米「鼻血作戦再び検討可能」北朝鮮に圧力
引用:朝鮮日報(2019/12/19)

米国は17日(現地時間)、「軍事的オプション」に公に言及し、北朝鮮に強い圧力をかけた。北朝鮮に対して対話チャンネルを開いておくのと同時に、北朝鮮が対話ではなく核・ミサイル挑発を再開させた場合は軍事的報復に出る可能性もあるということを明確にしたものだ。

チャールズ・ブラウン米太平洋空軍司令官は同日、「2017年にしたことがたくさんあるので、(北朝鮮の挑発が続けば)我々は素早くほこりを払い落とし、利用する準備をするかもしれない」「あらゆるオプションがテーブルの上にある」と言った。米軍首脳部が「2017年」に言及したのは、動員可能かつ最も強力な軍事的圧力オプションを使うという意味だ。米国は当時、B-1B爆撃機を北方限界線(NLL)の北朝鮮側に行かせ、北朝鮮の東海上で奇襲的な武力アピールをした。北朝鮮はこの時、B-1Bをレーダーでとらえられず、米国が発表した後に知ったと言われている。

米国はまた、空母を東海に展開して北朝鮮の主要施設を先制攻撃する「鼻血作戦」を検討していた。米軍の今回の言及は、挑発を再開すれば物理的報復があると警告することにより、北朝鮮に対し非核化対話への圧力を積極的にかけたものと受け止められている。

北朝鮮の軍事的挑発が最高潮に達した2017年当時、米国が検討した鼻血作戦は、寧辺の一部核施設や東倉里ミサイル基地、平壌の象徴的施設などを局地的に攻撃する案が有力だった。「首を取るのではなく鼻血を出させる程度の攻撃」により北朝鮮を脅し、核を放棄させて交渉テーブルにつかせるという作戦だった。

米国はB-2ステルス爆撃機やB-1B爆撃機、F-22またはF-35ステルス戦闘機などで統合直接攻撃弾(JDAM)などを投下し、北朝鮮の中核施設の一部をピンポイント攻撃する案を検討していたことが分かった。これらの戦闘機は北朝鮮のレーダー網をかいくぐって侵入し、作戦を遂行できる。軍関係者は「鼻血作戦の核心は、米国がその気になりさえすればいつ、どこでも密かに爆撃できるという恐怖心を金正恩委員長に植え付けること」と話す。ピンポイント攻撃のほか、電磁パルス(EMP)弾、マイクロ波弾などで北朝鮮のミサイル電子回路を破壊し、発射できないようにする案も検討されたという。

金正恩委員長ら指導部に対する爆撃圧力も米軍が検討する可能性のある軍事的オプションだ。米国は2017年10月、ミズーリ州ホワイトマン空軍基地からステルス戦略爆撃機B-2を動員し、北朝鮮指導部指揮所の模擬爆撃訓練をした。米軍はこの時、訓練中に「北朝鮮指導部がいると推定される指揮所」という無線通信内容を意図的に報道機関に流し、北朝鮮に圧力をかけた。

大規模訓練実施も有力なカードだ。米国は2017年11月、「ロナルド・レーガン」「セオドア・ルーズベルト」「ニミッツ」の空母3艦を同時に東海に布陣させる圧力作戦を行った。今回も米国は大規模な韓米合同軍事演習を再開する可能性がある。韓米は昨年6月12日のシンガポール米朝首脳会談以降、合同軍事演習を次々と取りやめている。

北が準備している「クリスマスプレゼント」如何によっては、アメリカは何らかの軍事オプションを実行に移す可能性があるよ。とりあえずは、以前に取りざたされていた「鼻血作戦」が有力だと思うのね。

チャールズ・ブラウン米太平洋空軍司令官が「2017年にしたことがたくさんあるので、我々は素早くほこりを払い落とし、利用する準備をするかもしれない」というのはきっとこのことだよ。

「鼻血作戦」は、北朝鮮を象徴する施設、1、2か所を狙って爆撃するというものらしいのね。北の恐喝に対して、アメリカの軍事行動意志や能力を知らしめるのが目的で、首を取らずに鼻血を出させる程度の攻撃を行い、核兵器放棄交渉のテーブルに就かせることを目的とするものなんだって。

アメリカは、この鼻血作戦について、具体的に公表したり認めたりはもちろんしてないんだけど、でもね、アメリカ軍内部ではすでに爆撃対象が決定されている可能性が高いようだよ。漏れてきた情報によれば、豊渓里核実験場、平壌郊外の山陰洞ミサイル工場、咸鏡南道の潜水艦基地、などが挙がっていたようだし、東倉里からクリスマスプレゼントが発射されたりすれば、東倉里も有力だろうね。

また、反撃を受けやすい軍事施設は避けて、非軍事的施設を優先的に目標にするという案も練られていたらしいよ。北がかつて拿捕し、平壌市内に戦利品として展示されているアメリカ海軍情報収集艦プエブロ号なども挙がっているようだね。

鼻血作戦は、金正恩が戦争拡大に対して恐れを抱き、報復攻撃に出ないことを前提にしているわけよね。そのためにアメリカは、もしかすると米中貿易協議の中で、金正恩の退路を準備している可能性もあるよ。

でもね、金正恩が理性的であれば、非核化交渉のテーブルに戻ることも考えられるけど、予測不能、かつ衝動的で非合理的な人物ならば、鼻血作戦での緊張の高まりをコントロールできない恐れもあるよな。

そうだとすれば、祖父の金日成のように、すぐにロシアや中国あたりに逃げ込むか、あるいは自暴自棄の報復攻撃に踏み出すかの両極のいづれかだろうね。当然日米は安全保障的には「自暴自棄の報復攻撃に踏み出す」ことを前提にして考えなければならないよね。

戦争になることは、誰しも避けたいんだけどね、理性的、合理的に考えることができない北朝鮮と、どのような対話が可能だというの?金正恩になってからは、核・ミサイルは外交手段を通り越して、恐喝の手段になっているよね。外交の合理性は完全に失われているよ。恐喝に屈するしかないようなものを「対話」とは言わないのよ。

日米がまず考えるべきことは、金正恩体制を、完全な核放棄、あるいは金体制の崩壊まで追い込むための徹底した制裁であり、それにより、北が理性を失い暴発する兆候が見られれば、報復攻撃を最小限とするための、電磁パルス攻撃も含んだ、一気呵成の先制攻撃しかないだろうと思うよ。

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鼻血作戦で金正恩に逃げ道を与えることは悪くはないとは思うんだけど、その場合も報復攻撃があることを前提に、日本は自衛的先制攻撃を行うことを準備しておかなければならないだろうと思うんだけど、桜咲いた咲いたの日本は大丈夫だろうか。