1月23日に武漢が封鎖されて3週間が過ぎた。この時の感染者数は中国発表で571人、死者17人だったのが、現在は当局発表で、感染者数は7万人を越え、死者は1770人となっているのね。でもね、これは実際には、封鎖されている武漢などの湖北省の都市では、病院にも行けず、行っても医薬品もなく検査もできず、自己隔離をしながら命を天に委ねている感染者が圧倒的に多いはずだよね。それを考えれば、感染者数は湖北省6000万人の内での感染者数だけで、少なくとも数百万人に達しているというのが真実だろうね。
そのように考える根拠が、新唐人テレビがアップしている武漢市民が撮影し流出している動画なのよ。当局発表とここでの住民の動画を基にした推測の、どちらがフェイクでどちらが真実かは明らかだろう。これらの動画には、中国当局の強い圧力があるようで、いつ削除されるかもわからず、「拡散希望」とあるこれらの動画をまるごと引用するね。

武漢封鎖-武漢住民の叫び
映像引用:新唐人テレビ(2020/02/10~15)

1週間ほど前だったか、李克強が武漢を視察して、医療関係者を激励し「武漢頑張れエイエイオー」とかやってる動画が流れたけどね。さらにその動画では李克強が「不足しているものはあるか」とか叫んだら、医療関係者一同、「ありませーん」とか大声で叫んでいたよ。恐らくは医療関係者なるあの中には、中国のプロパガンダ俳優らが多く入ってたんだろうけど、人道的にもひどい話だよな。

病院現場から流出している動画を見れば、李克強武漢視察が、いかに共産党政権が卑劣で非人道的かということがわかるよな。そして、当局発表をそのままあたかも真実のように垂れ流し、その一方では、住民からの血を吐くような叫びの動画を検閲し削除しまくるような勢力がまたいるのよ。そして安全地帯から「武漢加油」とか言っているのは、李克強やプロパガンダ俳優と何ら変わらない、一般中国民の敵でしかないと思うよ。

日本にも、人権派弁護士と呼ばれるような方々や、人道主義を掲げる方々がいるんだけどね、そのような方々は、ここで紹介した動画をどう見るんだろうか。共産党政権が承認しないものは「フェイク」だとか言うのだろうか。私からすれば、この状況の中での李克強武漢視察の動画に心を打つものは何もなく、むしろ権力の「暴虐」すら感じたよ。その反対に、以前紹介した医師や看護師の動画や、ここでの住民たちの動画は、血を吐くような切実さがリアリティをもって迫ってきたよ。

何がフェイクで何が真実かは、決して権力が公開するデータで判断するものではないよな。個々人がそれまで積み上げてきた合理的な知識と、人間的な豊かな感性で判断するものだと思うのよ。

ここで紹介した住民投稿の動画の裏付けは、この先取れることはないだろう。この方々はすでにこの世にないか、もしくは拘束されてしまっただろう。これらの方々に対して、基本的人権や人道主義を叫ぶことが、何らかの助けになるのだろうか。また、暴虐の共産党政権に、マスクや防護服や支援金、支援物資を送ることが何らかの助けになるのだろうか。

ここでの動画の中で女性が叫んでいるように、私も「邪悪な共産党政権」を倒し、チベットや香港、台湾が独立することを支持するよ。また湖北省6千万住民が北京に向かって進軍を始めるならば、ささやかながら全面的に支援するつもりだよ。

人権派や人道主義の方々はどうするのかな?支援金や支援物資を北京に送って共産党政権を助けるのかな?

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どうも現在の安倍政権は、切実な声を挙げている武漢住民のほうは見ていないようだよな。それは経済界や野党にしてもそんな感じがするよな。またチャイナマネーを当て込んでいる観光産業や、輸出を伸ばしたい地方経済界もそんな感じだよ。だから対応がゆるゆる甘々で、本来であれば、武漢が封鎖された時点で、中国全土からの邦人引き上げ、中国人の入国制限を行うべきだったんだよ。その中国、というよりもチャイナマネーへの忖度が、現在の日本の、新型肺炎爆発感染前夜の状況を引き起こしているんだよ。
いつのまにか日本は、グローバル経済の中で、チャイナマネーが跋扈し、それに物欲しそうに忖度する「美しくない国」になってしまったのだろうか。