次期総理は、どうやら菅義偉氏になることが濃厚のようだよね。いいんじゃね、いいんじゃね。

野田聖子氏や小泉進次郎氏とかは論外だけどね、これまでの安倍政権での官房長官としての外交面や安全保障面での多くの発言は、安心感があるよな。岸田氏はまずまずなんだけど、石破氏は正直どっちへ行くのかかなり不安だよ。引用は夕刊フジ(2020/09/12)ね。

自民党総裁選(14日投開票)は、菅義偉官房長官が圧勝しそうだ。安倍晋三首相の病気による退陣という事情を考えれば、「内閣の大番頭」である菅氏が後を継ぐのは、自然な流れである。
だが、それだけでもない。私に言わせれば、石破茂元幹事長と岸田文雄政調会長には、とても政権を任せられない理由がある。…(夕刊フジ)

菅氏は、安倍総理の黒子役として、そのスポークスマンとして、地味な役割を担っていたけど、一貫して、たんたんと筋を通してきた姿は非常に印象的だったよ。日米関係については、「安倍首相が全身全霊を傾けて進めてきた取り組みを継承し、さらに前に進めるために持てる力を全て尽くす覚悟だ」と言ってるようだよね。安倍首相とドナルド・トランプ米大統領の電話首脳会談のすべてに官房長官として同席していたらしいよね。でもね、トランプ大統領や習近平なんかと比べると、押し出しが今一のような気はするのね。それでも、長期政権が実現できれば、筋はきちっと通してくれるとは思うよ。

でもね、岸田氏と石破氏では、どうもその肝心なところが不安なのよ。岸田氏は、外見的には、温厚で人柄も良さそうなんだけど、問題山積の、対中国や対韓国外交で、親中派や親韓派の圧力を受けながら、尖閣問題や徴用工問題に、以前のような「配慮」を重ねるんじゃないかと心配なのよ。

なんか、「ソフトパワー外交を進めたい」とか言ってるみたいだけどね、要するに、「政治と経済は別」とか「政治と文化交流は別」とか言うことなのかもしれないけど、そんなんで竹島の領土問題が解決するんだろうか。中国が、沖縄や尖閣諸島への野心を捨てるんだろうか。その付近に関して、ソフトパワーの岸田氏は、態度を明確にしてはいないよね。目前の危機や脅威に対する現実的判断と決断力に欠ける、と言わざるを得ないよな。

地方で人気が高いとされる石破氏、正直、なんで地方で人気があるかわからないよ。かつて、地方創生大臣とかやったけどね、あの時点で、本気で反グローバルな視点で、地域経済の立て直しについて強力に政策提言を行えば良かったと思うんだけど、「ホタテカレー」の輸出とか、ごもごも言ってたくらいしか覚えがないのね。全然的外れだと思うんだけど。それでも、地方が疲弊していく中での、自民党内の「反安倍」的雰囲気だけで、地方の人気が高いんだろうね。

それに、「安全保障・防衛問題が強い」とか言っている方々もいるんだけど、プラモ好きの兵器オタクくらいの感じで、現在、直接的な脅威になっている、尖閣諸島や沖縄の基地問題で、具体的な提言を行ったのを私は聞いたことがないよ。自衛隊関係者たちも、「彼は分かっていない」と口をそろえているんだって。結局石破氏は、「一見、もっともらしいが、言行不一致で中身が怪しい」(夕刊フジ)なんだよね。

この先、誰が政権を担おうと、まずは中共コロナへの対応が問われることになるんだろうけどね。大変な問題だけど、でもね、私はあまり大きな心配はしてないのね。というより、ワクチンの開発や治療法の確立が最優先であることはもちろんなんだけど、それまでの間は、経済優先にしろ感染防止優先にしろ、対症療法で行くしかなく、「正解」など誰にもわからないのよ。ここまで来れば、なるようにしかならないのよね。

それよりも、問題は米中貿易問題で押し込まれている中国の、南シナ海と東シナ海での動きと、力とカネにまかせての覇権主義的な動きなのよね。日韓問題もあるけど、日本が折れることはもう何もないのは、大多数の日本国民が知るところで、もう解決済みと言ってもいいよな。

中国問題で気になるのは、日本国内にも、経済界を中心として、チャイナマネーに色目を使っている者も多く、また自民党内にも親中派、媚中派がそれなりにいるよね。特に、今回、菅氏の総理への道付けをいち早く行った、親中派の二階氏への配慮があるのではと少し気になるのね。もちろん菅氏は、経済問題と安全保障問題を天秤にかけるような浅はかなことはしないとは思うけどね。

中国は、新型コロナウイルスの世界的大流行(パンデミック)を引き起こしながら、東・南シナ海での軍事的覇権拡大を着々と強めている。沖縄県・尖閣諸島周辺にも、連日のように武装公船を侵入させている。国際社会の反対を無視して「香港国家安全維持法」を施行し、「台湾統一」の野望も捨てていない。(夕刊フジ)

中国は、8月26日に、南シナ海に弾道ミサイル4発を撃ち込んだよね。そのうち一つは「グアムキラー」と呼ばれる、グアムが射程圏に入るミサイルで、もう一つは「空母キラー」と呼ばれる、米空母の攻撃を想定したミサイルなんだって。当然これは、アメリカに対してのものなんだろうけど、こんなことやればやるほど、中国は国際的に孤立していくだけだよな。

そもそも、南シナ海に勝手に線を引いて、「核心的利益」とかって、岩礁を埋め立て、自国の領土とし、軍事基地を作ってしまっている。そんなことが国際的に許されるわけないよ。そして覇権主義をむきだしにして、新植民地主義ともいえる一帯一路やAIIBで、他国の領土すら掠め取り始めているよ。

また、領土だけではない、香港問題や台湾、チベット問題など、自由を抑圧し、共産党による独裁政治を強化する方向に動いており、これもソ連崩壊による冷戦終了後の新たな火種になってきているよな。

中国がこの状態をそのまま進めるなら、国際社会とは対立することになるのは歴史の必然であり、現在の、アメリカが南シナ海で「自由航行作戦」を展開する、中国が南シナ海にミサイルを撃つなどはその入り口であり、中国が、大戦後の国際秩序を守り、譲歩しない限り、いずれ南シナ海で軍事衝突が起きることになるだろうね。日本にとって、最大で最重要な問題はそこだと思うのよ。

南シナ海での軍事衝突が起きる可能性は、それなりに高いと私は考えているのね。そのとき菅氏にしても、各国首脳との信頼関係がまだ十分ではなく、その対応は荷が重いかも。そのようなことがおきることをそうていすれば、当初は、経験と実績のある安倍首相を、実質的に外交を担う『特別補佐役』として当たるのが良いかもしれないよな。

もう一つ、日韓関係があるんだけどね、でもね、これまでの韓国の、国会議長による天皇陛下(現上皇)への謝罪要求、韓国海軍駆逐艦による海上自衛隊哨戒機へのレーダー照射事件、自衛艦旗「旭日旗」への侮辱、「元徴用工」の異常判決、GSOMIAの破棄決定などなど、数え上げればきりがないほどのてんこ盛りの反日言動で、誰が総理になっても、やることは同じで、下手な「配慮」とかしたら、その時点でその政権はアウトだと思うよ。