コロナ感染の状況を調べている中で、少し古いけど、2020年3月の記事を見つけたよ。この時期にはまだ感染者数が690人ほどだったんだけど、日本国内には緊張感が走っていた時期だったような。でもねこの頃から、感染経路が不明な方々が増え始めていたよな。現在は、調査協力拒否が増え、感染経路不明が圧倒的に多くなっているよね。でもね、この記事からは、現在の爆発感染の原因が、コロナウィルスは、現代社会や人間のダメな部分に巣食うということを言っているこの記事は慧眼だと思ったのよ。引用は文春オンライン(2020/03/)ね。

(前略)致死率はインフルエンザを上回る約3.4%。

(中略)3月13日現在は、日本の感染者数は690人。

新型コロナウイルス感染のリスクは、重症化や死亡だけではない。ニュースを見ていて私が感じてしまうのは、「自分の思わぬ行動がバレることで社会的に死ぬリスク」だ。ことに非高齢者で既往症のない一般人にとっては、こっちのほうが深刻かもしれない。
なぜならウイルス感染が明らかになった場合、感染者本人や濃厚接触者の行動履歴は保健所によって追跡される。特にライブハウスやスポーツジムなど、不特定多数の人間が立ち入り、感染爆発のクラスターとなり得るような場所については、利用者が重点的に追われていくようだ。

(中略)感染経路の追跡調査

たとえば3月上旬、某県ではキャバクラに勤務していた女性の感染が明らかになった。いまやハリウッドスターやカナダ首相夫人でも感染する状況であり、いかなる職業でもウイルスから完全に逃れることは困難だと言えるのだが、なかでもキャバクラは客の男性とキャストが密着して会話するため、唾液などによる飛沫感染のリスクは比較的高くなる。
事実、やがて濃厚接触者の追跡がおこなわれると、キャバクラの客だったと思われる男性数人の罹患が判明。この1人である男性会社員については、妻と小学生の息子にもウイルスの陽性反応が出ている。
(中略)
この男性会社員は健康を回復した後、無事に以前と同じ日常生活を送れるのだろうか――? というのも、たとえば彼がプライベートでキャバクラに遊びに行っており、その領収書を会社宛の経費で落としていた場合、ウイルスのせいで不正が発覚する。今後のサラリーマン人生は大丈夫なのか。
また、男性会社員がどのくらいの「濃厚接触」をキャバクラ嬢とおこなって感染したかが、保健所や病院から妻や勤務先に伝えられるのかも気になる。

普通に取引先に付き合って1セットを飲んでいただけでも、奥さんが嫉妬深い性格であれば夫婦関係に一波乱が起きるだろう。いわんや、お気に入りのキャスト目当てに通い詰めてドンペリを3本開けていたり、アフターでもっといろんな濃厚接触をおこなっていたりすれば、家庭内での修羅場の発生は不可避である。

もっとも、キャバクラはまだマシかもしれない。大人の世界にはもっと過激な夜の施設が数多く存在しているからだ。かつて1983年、宮内庁の東宮侍従長(男性65歳)が勤務時間中に新宿の個室付き特殊浴場に遊びに行って心臓麻痺で死亡した事件のように、マヌケな不祥事は末代まで語り継がれてしまう危険性がある。

事実、2月上旬にはシンガポールで、出稼ぎ中の湖北省出身の中国人性産業従事者の女性が新型コロナウイルス感染の確定診断者であり、当局がこの女性の顧客名簿を入手して追跡調査をおこなっている――、とするフェイクニュースが流れたことがある。
このシンガポールの一件はデマとしても、実際に似たような事態は起こり得るだろう。この手の性産業の現場では飛沫感染どころか、他者の唾液や糞尿の成分が直接粘膜に接触する可能性もある。感染リスクはキャバクラの比ではない。
もちろん、これらの店舗への立ち入りが職場や家庭にバレた場合のリスクも、やはりキャバクラの比ではない。特に家庭に関してはおそらく離婚の危機が発生する。

いわんや立ち寄った店舗が、ノーマルな性癖の範囲内にとどまらないサービスを提供していた場合はいっそうピンチであろう。
たとえば50代男盛りの頑固部長はニューハーフヘルス(掘られる側)で感染、40代の女子校生活指導担当教師はキャンパス系イメージクラブ(セーラー服オプション2000円)で感染、30代出世株のイケメン商社マンは赤ちゃんプレイ店で前の客が使ったおしゃぶりから感染……などといった複雑な事情が周囲にバレると、たとえ肺炎が回復しても当人たちは社会的に回復できまい。

上記は主に男性の場合だが、たとえ女性であっても、不倫旅行先の温泉宿で感染、マッチングアプリで探したパパから感染、推しのホストの生誕祭で集団感染が爆発、違法薬物の集団濫用パーティーでウイルスが蔓延……など、感染経路が発覚することで「社会的に死ぬ」ケースはあり得る。
そこまで悪いことをしていなくても、濃厚接触者が追跡されていく過程で、自分が外回り営業をサボってビールを飲んだりマッサージやパチンコに行ったことが職場にバレるだけでも、かなり気まずい事態にはなる。

別のリスクもある。3月6日に感染が確認された中部地方の男性は、副業がバレることをおそれて、当初は保健所に対して発症後の一部の行動を隠していた。自分がこの男性と同様の状況だった場合、保健所に正直に申告できるかは悩ましいところだろう。
新型コロナウイルスは、医療体制を混乱に陥れたり世界経済に巨大なダメージを与えたりするほかに、私たち庶民に聖人並みの品行方正な行動を強いるという点においても、恐るべき流行病なのである。

(中略)

例えば韓国での感染拡大は、閉鎖的な新宗教「新天地イエス教会」内部で流行の爆発が起きたからだとされる(3月8日午後時点の韓国国内の感染者7134人のうち、約6割が「新天地」の関係者である)。「新天地」はカルト的な性質ゆえに信者が外部に向けて信仰を隠しているケースが多く、教団と信者がともに感染経路の調査に非協力的だったことで混乱を招いた。
日本においても、似たような秘密の場は夜の店に限らず多々あるはずだろう。怪しいカルト村やマルチ商法のセミナー、一部のブラック企業、反政府的な政治セクトなどの内部で感染者が出た場合、おそらく初動段階で隠蔽がなされるはずだ。

また、勤務先の過酷な処遇から逃亡した外国人技能実習生たちも、おそらくリスクが高い。彼らの多くは大都市部の中国系やベトナム系などの同胞のコミュニティ内に潜伏し、4~6人で共同生活を送りながら不法就労状態で働いている。
逃亡実習生の間では日本の公的機関との接触が強制送還につながると考えられているため、彼らは軽犯罪の被害に遭っても警察署に行かず、軽いケガや病気では病院にも行かない。感染が蔓延した場合も、相当深刻な状態になるまで表に出ない可能性が高い。

(後略)ウイルスの流行は人間の本性をあぶりだす

新型コロナウイルスもまた、社会や人間のダメな部分に巣食うという特徴を持っている。

2021年1月8日現在、全国での新規感染者数が7800人を超え、東京は昨日より減ったとはいえ2200人を超えている。神奈川県は過去最高の999人で、宣言が出ている首都圏1都3県で、全国の半数を超える4181人の感染者数なんだよ。これが、鳥取や島根、岩手や秋田などに拡大感染していったら、イギリスの1日5万人どころではないと思うよ。

メディアなんかでは、物知り顔のコメンテーターなんかが、盛んに政府の対応とか批判している向きがあるんだけどね、前にも書いているように、最も重要なのは、国民一人一人の「自助」の意識なんだと思うのね。自分が感染しなければ、家庭や職場で感染を広げることもないのよ。政府の対応がどうのこうの以前の話だよな。

政府がやるべきことは、各自治体に、地域のロックダウンや施設店舗の閉鎖を、罰則を伴った強制力のある権限を与える法律の整備だと思うのよ。各自治体は、どの地域で感染が拡大しているかわかるはずだよね。またどの施設や店舗でクラスターが発生したかもいち早くわかるよね。小さな単位で、地域のロックダウンや施設の閉鎖を行うことで、経済的な影響は最小限ですむよ。

今回の首都圏での緊急事態宣言では、飲食店の営業時間の前倒しとか言ってるんだけどね、それは当然のことなんだけど、個人経営の飲食店なんかは大変だと思うよ。でもね、考えれば、これまで、夜中の2時3時まで営業できていた方が異常なんだと思うけど。これからのウイズコロナ時代を考えれば、少しでも余力のあるうちに店をたたんで、田舎でゆったりと店を再開させたらいいと思うんだけど。

現在の感染拡大は、間違いなく年末からクリスマス、大みそかにかけての、ノンベー、スケベー、バカ騒ぎからのもので、そこでの感染が、家庭に、職場に、そして地方にもたらされているんだと思うよ。それがこのまま続けば、日本をコロナ地獄に落としてしまう恐れすらあるのよ。

確かに、自粛だけでは気分が滅入るし、健康にもよくないよね。年末に、箱根や高尾山に人があふれていたのをテレビで見たんだけど、気持ちはわかるよ。放浪癖がある私は、緊急事態宣言が出ていなければ、どこにでもホイホイ出かけていたよ。もちろん自分なりに「自助」を考えたうえでのことだけどね。

まず、公共交通は使わず、自家用車での移動。ほとんどは一人でだけど、対面座席でなければ、家族の2、3人ならいいと思うけどね。移動には高速道路は使わない。日中、高速を使えば、パーキングエリアに入り、人ごみの中でお土産あさりとかする可能性があるよな。ゴートゥートラベルやゴートゥーイートとかは、最初から使うことは考えない。宿泊はパーキングや道の駅での車中泊、食事は、大きな高級そうなレストランとかは避けて、地元でこじんまり営業している食堂、それもカウンター席だけの食堂がベスト。行く先は、雪がなければ山城探索、田沢湖一周歴史巡り、雪がいっぱいなら雪下ろしボランティアなどなど。こういうのなら、気持ちは晴れ晴れ、コロナに感染する心配などないと思うけどね。

ノンベーもスケベーもバカ騒ぎも、だめだとは思わないんだけど、それは多くの人にとっては人生の隅っこにあるものでしかないと思うのよ。それで、コロナに感染し、ましてや家族や友人に感染させたら、それが例え隠しおうせたとしても人生は台無しだよな。せめて感染の危険性があるところに首を突っ込んだら、厳重に2週間の自己隔離するくらいの気構えは持ってほしいよな。

この記事の最後で「新型コロナウイルスもまた、社会や人間のダメな部分に巣食う」というのは名言だと思うよ。