激戦が続くアメリカの大統領選、どうやらトランプ氏の逆転はむずかしい状況になってきたようだね。現在結果が出ていない5州のうち、1州でもバイデン氏がとれば、バイデン氏が当選ラインの270選挙人を確保する見込みなんだって。引用はTBSニュース(2020/11/05)ね。

【速報】バイデン氏がミシガン州勝利 大統領にむけ“王手”。米大統領選で選挙人16を抱える中西部の #ミシガン州 について主要メディアが相次いで「民主党 #バイデン 候補の勝利確実」と報道。獲得選挙人は264人となり残る接戦4州のうち1州でも勝利が確実になれば大統領への当選が確実に。

11月5日、16時30分現在、結果が出ていない州は、ネバダ州、ペンシルバニア州、ノースカロライナ州、ジョージア州、アラスカ州の5州なのね。そのうちネバダ州(6選挙人)は僅差でバイデン氏優勢で、他の州はアラスカ州を除く4州は僅差でトランプ氏が優勢のようなのね。でもね、これから開票される地域や郵便投票では、どうもバイデン氏が優勢らしい。

現在の状況がそのまま推移するとみれば、最終的にはバイデン氏が270選挙人を確保、トランプ氏は268選挙人となり、わずかにバイデン氏に追いつかない結果になるようだ。ただし、現在トランプ氏が優勢な州でもその差は僅かであり、郵便投票など残った票の開票で逆転される可能性もあるようだね。トランプ氏勝利のためには、現在バイデン氏が優勢なネバダ州まで含めた、残り5州すべてで勝つ必要があるのね。ちょっと難しいかも。

バイデン氏が大統領になった場合、どうなるんだろう。

アメリカの場合、共和党も民主党も、日本とはちがい二大保守政党ともいうべきで、内政面では様々な違いがあるけど、こと、自由と人権、民主主義についてはその考え方に大きな違いはないようだよ。民主党は、どちらかというとグローバルな経済政策をとり、共和党は、とくにトランプ氏は、反グローバルな政策をとってきてたよね。

本来、民主党が強かったラストベルト地帯で、トランプ氏が訴えた、「アメリカファースト」で、多少強引ではあったけど、海外進出工場を国内に戻すなどの反グローバリズム的政策をとり、それらの政策は一定以上の効果はあったのよね。バイデン氏が大統領になった場合、それを以前に戻すことなんかはできないと思うけどどうなんだろう。アメリカはゆっくりと反グローバルな経済政策に移っていくしかないとおもんだけど。

日本にとって最も重要な、米中問題はどうだろうか。南シナ海問題から始まり、その後の中共コロナの問題や香港問題以降、アメリカは共和党も民主党も、ごく一部を除き、中国とは距離を置く方向に向いているよね。その意味では、方向性はトランプ大統領と大差はないものと期待はしているんだけどね。

でもね、民主党はこれまでも中国との距離は近いんだよ。バイデン氏の次男なども、中国との関りが見え隠れしているよな。バイデン氏の勝利を見越してか、中国の習近平は、4日夜、「国内市場の開放を一層進める」とか演説したんだってよ。これは、世界的に広がりつつある、中国からの資本引き上げ、サプライチェーンの見直しを危惧した中国が、バイデン政権を引き込もうとするものなんだよな。

近い将来考えられる台湾有事においても、バイデン氏は軍事行動も含めて、適切な時期に適切な行動をとれるかどうかちょっと心配なのよね。北朝鮮問題でのオバマ大統領のように「戦略的忍耐」とかで、何もしないことも考えられるよ。ちょっとやばいかも。

この時点では、バイデン氏が優勢とはいえ、トランプ陣営は、最終段階にきてのバイデン票の集中的な出方に疑問を持っているようだ。また、日本と違って、郵便制度はかなり問題があり、郵便投票も裁判にまで持ち込まれる可能性もあるようで、まだ未知数なんだけどね。でもね、バイデン政権になることも考え、日本は日本で、安全保障面から中国中心のサプライチェーンの見直し、TPPやクワッドの拡大確立、自衛的先制攻撃能力の拡大整備と法整備を急がなければならないと思うよ。